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18/04/06(金)15:05:45 No.1672
清は放浪児である。彼の第一回の放浪は、昭和15年11月にはじまる。それからの放浪は数えつくせないし、その足あとはひろく全国におよぶ。今はもうはやらない言葉だが、彼は「僕はルンペンが一番好きです」と敢然としていい放つ。 彼の放浪用のリュックの中味をみたことがある。シャツや下着の着がえの他に、茶碗・箸・シャボン・手拭・裁縫用具があり、磨き砂も入っていた。放浪中は絵はかかないが、帰ると日記をつける習慣をもっている。恥ずかしさのかけている清は、暑いときは裸でいる。放浪の旅でパンツもはかずに、全裸でリュックを背負って歩いたりすることもあった。
(式場隆三郎『放浪の分析』から) |